こんにちは。たいちょーです。
電話対応や窓口対応を行っていると一定数存在する融資相談。
融資の取り組みは銀行員の醍醐味ですが、
今回はそういった新入社員や若手社員が対象です。
本記事では電話や窓口で融資相談があった際に、営業担当者へ案件を取り次ぐための1次受付を想定しています。
一方で自分が営業担当者になった際にも十分活用できますので是非ご覧下さい。
事前準備
・ヒアリングシート
融資相談で確認すべき項目は多いため、ヒアリングシート等を用いることをおすすめします。wordでも紙でも構わないので、自分でやりやすい方法を確立しましょう。
ヒアリング内容
個人情報への配慮
個人情報等を伺うことについて一言断りを入れておきましょう。
一部、年齢や家族構成等の詳細な個人情報もお伺いしますが、よろしいでしょうか?
共通事項
・取引の有無
既存取引先(他店取引含む)である場合、既存取引のある支店での取り組みとなる可能性があります。
・当行に相談した経緯、背景
・既存取引先からの紹介
・不動産業者からの紹介
・親族が取引ある
・関連会社が取引ある
・自宅、事務所が店舗近隣である
・HPで融資商品を見た等
直接は聞きませんが、下記のようなネガティブ要因も考えつつヒアリングを行っています。
・なぜ既存取引のある銀行ではなく当行なのか?
・業績やコンプライアンス上で問題があり、他行で融資を断られたのか?
・個人顧客か、法人顧客か
融資商品や徴求書類が異なります。(源泉徴収票、確定申告書、決算書等)
・資金使途
資金使途によって融資商品が異なったり、融資取り組み自体ができないことがあります。
・融資希望時期
不動産融資の場合、決済日(融資実行日)が決まっていることが多いです。
融資希望時期によっては現実的に融資取り組みが間に合わないことがあります。
・融資希望条件
金額、期間、金利等。
他行との相見積である場合、融資希望条件の時点で融資取り組みが難しいことがあります。
個人顧客の場合
・顧客名
フルネームで漢字も伺いましょう。
取引の有無等を行内で検索する際に必要です。
・住所
自店の管轄外エリアである場合、管轄店に取り次ぐ可能性があります。
・電話番号
日中でも繋がりやすい携帯番号が望ましいです。
・年齢
融資商品や団体信用生命保険(団信)によっては年齢制限があります。
・家族構成
融資商品によっては連帯保証人や将来的な事業承継者の考慮が必要です。
また高齢者の場合、面談や契約に親族の同席が必要なこともあります。
(1次受付で無理に聞く必要はありません)
・職業
年収、勤務先名、勤務先住所も併せて聞けると望ましいです。
(1次受付で無理に聞く必要はありません)
法人顧客の場合
・法人名
法人登記簿謄本(履歴事項全部証明書)通りの法人名を伺いましょう。
取引の有無等を行内で検索する際に必要です。
・本社住所
支店近隣に営業所がある場合、営業所の住所も伺いましょう。
自店の管轄外エリアである場合、管轄店に取り次ぐ可能性があります。
・設立年月日
創業して間もない場合、融資商品が限られたり、融資取り組み自体が難しい可能性があります。
・事業内容
ビジネスモデルに基づき返済原資等を見極め、融資条件(融資金額、融資期間等)を検討します。
事業内容によって融資商品が限られたり、融資取り組み自体が難しい可能性があります。
・決算内容(売上高)
売上高によって融資商品が異なったり、行内での営業担当者が異なる可能性があります。
(1次受付で無理に聞く必要はありません)
・担当者の名前、役職
不動産融資の場合
・購入予定物件の種類
土地+建物(新築)、土地+建物(既存)、建物(新築)のみ、マンション等があります。
新築の場合、着工予定時期や竣工予定時期も伺いましょう。
・購入予定物件の用途
自己使用や賃貸等、用途によって融資商品が異なる可能性があります。
・購入予定金額
自己資金を入れることは可能か併せて伺いましょう。
・購入予定時期
不動産売買契約は締結済みか併せて伺いましょう。
・購入予定物件の住所
マンションの場合、マンション名と部屋番号も併せて伺いましょう。
・土地情報
土地面積、地番(謄本)等。
・建物情報
構造、階数、延床面積、築年数、家屋番号(謄本)等。
まとめ
上記は一例であり、行内規定や要領を優先して下さい。
お客様によっては資料を準備している場合もありますが、安易に受領せず行内のルールに従って下さい。
以上、たいちょーでした。